昨日、「天気の子」の映画がテレビで放送された。
俺は去年買った天気の子のDVDを何十回も観たが、テレビの映像はDVDプレイヤーの映像よりも綺麗なので、映画を録画した。
天気の子は俺が一番好きな映画だ。
ヒロインの女の子と自分の彼女の名前と漢字が同じだから、ものすごく感情移入して観てしまったからだ。
あと、天気の子を観て、少しだけ自分の考え方が変わった。
俺は今まで周りの幸せばかりを窺って、自分の幸せを後回しに考えていて、そうすることで自分が優しい良い奴になった感覚を感じ、喜んでいたように思う。
でも、天気の子で主人公達が周りの人達が不幸せになる事を覚悟で、自分達の幸せを掴み取る姿をみて、とてつもなくカッコいいと思った。
俺にとって一番大事なものは自分と家族、2番目に彼女や家。
それらを大事にするためなら他の物や人がどうなってもいいや、と思えた。
去年はコロナ禍だった。多分、今年も。
俺はコロナが嫌いである。多分みんなもコロナが嫌いである。
でも、俺は去年、何度もコロナに対して嬉しい感情を少しだけ感じてしまった。
俺はうつ病になって9年ほど経つ。
症状は小学生ぐらいの時から出てきたから、多分もう少し前から病気にはなっていたと思う。
俺は気難しい性格や勤勉で真面目で素直で優しい性格のせいで病気になった。と思う、多分。
でも、世の中にはうつにならなかった人も多い。とか、なっても早く社会に復帰できた人とか。
俺もそうなりたかった。
周りとある程度同じように生きたかった。
周りの人間はその人達でそれぞれ悩みを抱えて生きているのだけれど、俺もそうなりたかった。
なんで、周りの誰でもなく俺が、こんな長く苦しんでるのか、と思っていつも悔しかった。
だから、俺は健康な人を心の中で恨んでいる。
病気になったことで、そういう形のひねくれ方を俺はしている。
健康な人に罪は全く無く、それどころか自分を助けてくれる存在だけど。
お前らも俺と同じ苦しみを味わってみろ
と何度も思った。
その気持ちをコロナが代弁してくれた様な気がした。
みんな一様に家に居ないといけなくなったりして
それぞれの被害の大きさは違えど、
みんなに一様に、コロナというしんどいものが与えられたという感覚が俺は少し嬉しかった。
ざまあみろ、と思った。
この感情はよくないものだし、なにより自分自身コロナによる被害が少なかったからだし、自分自身コロナでしんどいことがあったからこんなことにはならかった方が良かったんだけれど
みんな幸せが一番いいんだけれど、
コロナになって、嬉しいと俺は少し思ってしまった。
コロナは天気の子と一緒だなぁ、と思った。
今まであったものが無くなるのは、誰のせいでもなく仕方ないことなのに、今までと同じがいいと人間だけが思うのはワガママだなぁと思った。
俺も人間でわがままやから、やっぱりある程度またコロナ以前に戻って欲しいと思う。
やっぱり身体がまた少しずつ楽になっていって欲しいと思う。
こんなよく無い気持ちにならない様な楽しい日々が、友達と一緒にまた大学の勉強を出来る日々が来て欲しいと思う。
わがままやなぁ。